アトピー治療の経過2019年上半期~左目手術から日焼け後の悪化防止まで~
前回の記事にて左目の眼内レンズ交換手術を行ったとご報告いたしました。
この時は局所麻酔を使用して手術を行ったのですが、麻酔の影響か術中の緊張によるストレスの影響かは不明ですがアトピーの症状が極度に悪化するという状態に逆戻りしてしまいました。
アトピーの悪化から半年間にわたってどのように回復していったかという経過をここでご報告したいと思います。
自分の健康状態を主観ですがグラフにしたものを作成しましたので掲示いたします。
ここにありますように11月の中頃に左目の眼内レンズが外れて見えなくなり、1月に手術するまではアトピーの状態は安定していたのですが、手術を機に一気に悪化してしまいました。
冬に悪化する傾向はこれまでと同じなのですが、悪化のスピードが術後急激に増したように思います。
そもそも、アトピーの罹患原因とは何なのでしょうか?
罹患に至った経緯があるように、もし感染症と免疫寛容化による症状がアトピーであるならば免疫寛容によって患部に残存していた感染源を免疫に再認識させて、免疫細胞によってしっかり感染ダメージを受けた細胞を駆除しなければアトピーの病状は永久に回復しないままであると考えれます。
罹患から悪化に至る過程を逆回転して治療を行っていくリバースキュアでは、
・脱ステロイドによる免疫の正常化
・ミルトンによる寛容化していた患部周囲における微小環境下での免疫の賦活化と消毒
・皮膚外部からドクダミやハーブなどを用いた抗原認識を加速させるための免疫賦活化の促進
これらの相乗効果を用いて慢性化していた炎症箇所の免疫寛容化を解除し、免疫機能の再活性を促して感染源の残存部位への治療を行うことがアトピー性皮膚炎の適切な治療であると信じています。
繰り返しになりますが、脱ステロイドの途中過程であるリバースキュアの環境下で左目手術が重なってしまったためアトピーの症状はこれまでになく悪化をしてしまいました。
ここからの回復にはずいぶん時間がかかってしまい、一昨年のような健康状態に戻すまでに多くの試練を乗り越えました。
これまでブログにまとめたように学術的な様々な知見とアトピー原因仮説とその治療の検証をしてきたおかげで、トライ&エラーではありますがその都度状態の分類と対処法の選択がよりスムーズに行えたと思います。
●慢性感染源への対処
以前より慢性的な傷が脇の下から背中側の肩にかけてずっと残っており、その周囲の患部が体調の悪化と共にアトピーや帯状疱疹(ヘルペス由来)の悪化を繰り返すという症状に悩まされてきました。
2月中旬になり、リバースキュアにより悪化していたこの慢性的裂傷を治療しようと決心しました。
これまでも飛び火や頸部リンパ腺の腫れなどの感染症に罹患するたびにセファム系抗生物質を処方してもらい服用してきましたが、慢性化した傷にはまったく効果が無く、強めの抗生剤で広範囲にわたる効能がないと慢性化した傷と炎症を治癒させることができませんでした。
ですのでフルモックスのようなセファム系抗生物質では治療できない感染症に対抗できる抗生物質がないかを調べ、バクシダールにたどり着きました。
バクシダールの禁忌、効能と用法はKEGGデータベースで調べ、個人輸入薬剤のWebサイト(オオサカ堂)で購入しました。薬剤の詳細はhttps://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00002697で閲覧できます。
購入した商品はhttps://osakadou.cool/detail/009209_norilet400mg.htmlに表記してあります。
<適応菌種>
本剤に感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、淋菌、炭疽菌、大腸菌、赤痢菌、サルモネラ属、チフス菌、パラチフス菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア・レットゲリ、コレラ菌、腸炎ビブリオ、インフルエンザ菌、緑膿菌、野兎病菌、カンピロバクター属
<適応症>
表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、慢性膿皮症、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎(急性症、慢性症)、尿道炎、胆嚢炎、胆管炎、感染性腸炎、腸チフス、パラチフス、コレラ、中耳炎、副鼻腔炎、炭疽、野兎病
用量は通常成人1回100〜200mgを1日3〜4回経口投与を目安に症状の変化を見ながら2週間を目処に服用を続けたました。
効果は絶大で、服用2日目で慢性化していた傷がふさがり始め、5日目には完全に傷が修復し、その周囲の慢性炎症を起こしていた皮膚も新陳代謝のためすごい勢いでかさぶたになり、皮膚が剥がれて血色のよい皮膚が再生し始めました。
その後は一ヶ月近くにわたり、胸肩首にかけて吹き出物のような小さな化膿物が少しずつ広範囲に出てくるようになりました。
吹き出物は裸眼目視ではよく見えないので以前の記事で紹介したWi-Fiマイクロスコープを用いて観察し、ピンセットで吹き出物を排泄しながら様子を観察していました。
この吹き出物は、決して痛みが伴うとか悪化して肥大化するとか炎症が広がるとかそういった兆候は見えず、あくまで吹き出物のようにぷちっとできてピンセットで摘むと潰れるといったものが所かまわず毎日出てくるというものでした。
ピンセットでこまめに排泄しないと皮膚がゆるくなり液状化し、剥がれ落ちて傷が露出するため、見える限りの箇所の吹き出物を毎日取り除きました。
さらに表皮の殺菌と感染予防のため、薄めたミルトンを入浴時に患部に塗るようにしていました。ミルトン希釈液も多めに服用し、中と外から感染予防に努めました。
この吹き出物はいったい何なのでしょうか?
バクシダール服用で初期の感染細胞は免疫によって排除されて傷も治癒したのを確認しています。
しかし、感染力の強い細菌などは芽胞となって潜伏しころあいを見て再感染するといった生態を持っています。おそらくこの吹き出物は芽胞となって皮下に潜伏している残留感染物が免疫に攻撃され膿状になったものと思われます。
この芽胞が深皮の中に残留していたことで、これまでの薬剤ではなかなか排除しきれていなかったのが慢性炎症となって季節や体調の変化のたびにアトピーを悪化させていた原因ではないかと思います。
●残存炎症の抑制と体力の回復
3月になると吹き出物も治まってきたのですが、赤みと炎症がなかなか治まらず神経過敏な状態がやってきました。
そこで炎症を沈静化して安眠を得るために脱ステロイドを一旦中断して、プレドニン(経口ステロイド薬)を服用しました。
炎症が治まるまで当座3日ほど服用し、体力の回復を行いました。この頃から体力回復のために、タウリン配合の栄養ドリンクを常用し始めました。
タウリンはミトコンドリアのタンパク質産生と品質維持に必須であり、その働きが低下することで細胞の損傷が起こり、ミトコンドリア病のような発症を誘発するとされています。ですので体力の恒常的回復には重要な要素となります。
●真菌由来感染源への対処
さらに、プレドニンと併用して以前の記事でも紹介しましたが生玉ねぎを数切れずつ適時食しました。
細菌性の感染源はおおよそバクシダールで除染できたのですが、真菌由来の感染源が完全に除去できたわけではなく、真菌の感染拡大には生玉ねぎが有効であるとこれまでの経験から分かっています。
玉ねぎやその他のネギ類、ニラ、ニンニクの共通した匂いの正体は、硫化アリルという成分によるものです。消化液の分泌を助けて食欲を増進する作用をはじめ、新陳代謝・神経の沈静化に必要なビタミンB1の吸収と活性化を促す作用があるとされています。更に、血液をさらさらにして動脈硬化を予防する作用があることが報告されています。
硫化アリルは水溶性の成分なので、辛味を和らげる為に水にさらすなどした場合には流れ出てしまうときがあります。十分にその効果を得たいならば、切った後には玉ねぎは出来るだけ水につけずに食すことが重要です。
味が気になる方は生玉ねぎを小分けに切って冷凍したのち水で流し込むように飲み下すのが最も効果的な食方だと思います。
このように、様々な方法で波状攻撃を行うことによって体内の残留感染物を除去できたことで劇的にアトピーの症状は改善しました。
●日焼け後の対処1
以前の記事にも紹介しましたが、日焼け止めクリームの中で最も体調の悪化を避けられる商品と巡り会うことができていたので外出時にはなるべく日焼け止めを塗って出かけるようにしていました。
しかし、SPF50++であっても長時間の日射にはバリア効果は薄く、50%の紫外線にはさらされてしまうため、日焼けを完全阻止することは不可能でした。
随分とマシになったとは言え、日焼け後の症状悪化は避けられず、その予防方法や事後対処法の同定が急務でした。
健常者レベルを常に維持するため日焼け症状コントロールするプロトコルを3ヶ月かけてtry&errorで実験しました。
一旦悪化したらヘルペスも同時に発症するので、回復にまた時間を要し、なかなかよい結果を短期間で得ることが難しかったです。
日焼け対策プロトコルを探求した結果、ポピドンヨードうがい液を原液のまま患部に塗ることが一定の効果があることが判りました。
日焼けでダメージを受けた表皮に発生する表在菌を抑えることで随分日焼け後の症状が改善します。
しかし、ポピドンヨードうがい液は色素がついており、塗ると皮膚が黄色く着色してしまう上に微妙に刺激があるため、あまり長時間塗りっぱなしにしておくことができませんでした。
適切なプロトコルを探求した所、入浴前に洗い場でポピドンヨードうがい液を患部(私の場合は頭、顔、首、デコルテ、腕)に塗ってからシャワーで洗い流していました。
以前洗面所で塗ってみたときは飛沫があちこちに飛び、掃除が大変でした。ポピドンヨード液飛沫が飛び散っても洗い場ならシャワーで洗い流せばいいので後処理が楽です。
このプロトコルならポピドンヨードを塗ってから数分もしないうちにシャワーで洗い流しても効果は十分持続することも分かっています。
シャワーでポピドンヨードを洗い流したあとは普段通りにボディーソープで全身を洗っています。このようにしておくと入浴後にミルトン希釈液で全身をリンスする必要もないことがわかりました。
●手ぬぐいによるスクラブ洗浄導入
さらに付け加えると、体を洗う時に綿の手拭いを使うと程よいスクラブ効果を得られることがわかりました。
以前は、3日に一度の頻度でタオルでボディーソープを泡立て体を洗ってましてが、タオルは肌触りが良い分知らず知らず強めにスクラブしており、洗ったあと皮膚にダメージが残ってさらにアトピーが悪化するというスパイラルに苦しんできました。
このため暫くボディーソープを手で広げて洗い流していたのですが、これでは傷の表面にある感染物のバイオフィルムを取り除くことがてきないため徐々に症状が悪化していくというものでした。
残存したバイオフィルムに対して免疫が反応し続けてサイトカインが過剰放出されて炎症が拡大していくという悪化スパイラルに入ってしまいます。
ですので、手拭いのようなスクラブができるものを用い適度な刺激で表面のバイオフィルムだけを除去し、傷や肌の清浄表面を出してやることが、アトピーを悪化させないことに大変重要です。
綿の手拭いは清浄時の手応えがダイレクトに伝わってくるため、スクラブの強弱をコントロールしやすい点がメリットです。
スクラブした後には塗り薬で傷のケア、保湿剤などによるコーティングをすることがアトピーの症状を悪化させない重要な要素であることがこの半年でよく判りました。
●日焼け後の対処2
しかしながら、入浴前にポピドンヨードうがい液を塗布するだけでは日焼けダメージを負った皮膚を完全にレスキューすることはできないというのも次第に判明しました。
ポピドンヨードで悪化の症状は緩和できるものの日焼けした二日後には疲労感、倦怠感に始まりと皮膚の新陳代謝が活発化して、リンパ液が集まってリンパ浮腫のようになって次第に皮膚の張り強度が弱まり、痒みが増して寝てる時に無意識に掻きむしるため皮膚がはがれ傷が露出するようになります。
この状態になるとそこからブドウ球菌が繁殖してきて飛び火のような症状になるため以前は入浴後にミルトン希釈液でリンスし表皮のブドウ球菌を殺菌していました。
ポピドンヨードうがい液を使い始めてからは浮腫のあとの痒みがかなり軽減しましたが、赤みは残り痒みが無くなるということはありませんでした。
5月に入った頃、偶然妻が使っていた手荒れケアのためのハンドクリームを手に塗ってみました。
塗って数分後はヒリヒリ、チクチクしていたのですが、直ぐに痒みも痛みもなくなり爽快感と赤みが無くなりました。
数日ハンドクリームを塗った部分の様子を観察したのですが、赤みがない状態を一週間弱維持できることがわかりました。その間、痒みも限りなく0に近い状態となり夜も無意識に掻きむしることなく、肌の色も赤みがない正常な状態を維持できました。
これがきっかけで腕全体から首、胸、背中などに塗るエリアを拡大していき悪化の有無、塗布後の症状をしっかり観察しました。塗って数分後には暑くなってきて、少しヒリヒリしましたがメントールな効果もありそこまで気になりませんでした。
効果は腕と同等であり、特に副作用のようなものもなく悪化の兆候はありませんでした。
恒久的なものではなく、一週間は効果が持続しなかったですが赤みと痒みを抑える効果は十分QOL(クオリティ・オブ・ライフ英: quality of life、QOL)を向上させるものでした。
続けて顔、頭皮とさらに拡大して塗布後の症状の観察をしました。
腕と同じような感じで、塗って数分後にヒリヒリする感じと弱くチクチクする感じがあり、汗が出て来ました。それもさらに数分後には治まり、少し火照った感じになって30分ほど夜風に当たって涼んでいると、汗も引き、火照った感じもなくなっていました。
その後は普通に生活してて全く副作用もなく、肌の色には赤みが消えて健常者の肌色に近い色味になってきました。
様子見で3日に一度の割合で続けていますが、特段悪影響はありません。
7月に入るまで上記を続けていますが、日焼け後や炎症と痒みが出始めた時には入浴前にポピドンヨードを患部に塗布してからシャワーして、ボディーソープで洗い流せば悪化させることなくごく短期間で治癒できることが経験的に立証できはじめています。
●これからの課題
飲酒は確実に免疫力が落ちて次第にアトピーも悪化してくるようです。
次はこれをなんとかしたいです。
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